1792年8月13日 国王一家は、フィヤン修道院からタンプル塔に移されました。
(※「タンプル」はフランス語読み、英語読みでは「テンプル」になります)
タンプル塔は、1803年にナポレオン1世が解体を命じて、今では、何も残っていないようです。
タンプル塔は、中世のタンプル騎士団の本拠地でした。
1307年に、タンプル騎士団は、国王の障害になったので、解散させられました、
そして、タンプル塔は革命前まで、国王の弟アルトワ伯爵が所有していました。
ある時、マリーアントワネットが、タンプル塔を訪問した時、「塔は気持ちが悪いので、取り壊してほしい」と義弟に、タンプル塔の取り壊しをお願いした、という逸話があります。
タンプル塔には、大塔と小塔があって、国王一家は、小塔に収容され、小塔の3階と4階が、国王一家に充てられました。
3階に、王妃、王女、王子、王妹が住み、4階に、国王が住みました。
それぞれの階に、二つの部屋と通路を兼ねた小部屋があって、行き来は自由でした。
王妃は、1793年8月1日深夜まで、ここに滞在することになります。
参考文献:安達正勝著「マリー-アントワネット」2014年中公新書2286
アイキャッチについて
作品名: Le donjon du Temple, vers 1795
作者:不明
制作年:18世紀
作品サイズ:高さ:40.5cm;幅:50.5cm ;深度:4cm
所蔵者:カルナヴァレ博物館
タンプル塔は、いま?
1808年に取り壊されて、現在では、パリ3区の区役所とタンプル公園になっています。
アイキャッチに採用した絵画が所蔵されているカルナヴァレ博物館の情報です。
最寄駅:Saint-Paul
入場料金:無料
営業時間:10時~18時
定休日:月曜日
サイト:https://www.carnavalet.paris.fr/